ちょっとだけ
なっちゃんの おうちに あかちゃんが やってきました。
なっちゃんは おねえちゃんになりました。
と いう出だし。ご想像通り、このなっちゃんの気持ちが痛いほど分かる絵と文章。<ちょっとだけ 滝村有子 さく 鈴木永子 え>
おかあさんのお腹が大きくなって赤ちゃんが生まれるって分かっていても、いざ生まれてくるとあかちゃん優先で上の子は心がついていかない。今さらだが、この絵本を読んで兄弟の上の子となっちゃんを重ね、我慢させてきたことや自分が精いっぱいで配慮しきれなかったことに反省している。
この絵本はきっとおかあさんが出会うべき絵本なのだと思う。
子どもは言葉では気持ちをうまく言い表せない。今になると分かる、、、
あかちゃんがいるからと自分で洋服を着たり、公園に遊びに行ったり、我慢の容量が増してくるなっちゃん。
こうえんから かえると、なっちゃんは ねむくなってきました。「もう、おねえちゃんだから おひるねしないもん・・・」
でも、だんだん めが とじてきちゃいそう・・・。
なっちゃんがいいました。
「ママ、“ちょっとだけ”だっこして・・・・」
「“ちょっとだけ”じゃなくて いっぱい だっこしたいんですけどいいですか?」
ママは やさしく わらって ききました。
「いいですよ!」なっちゃんも にっこり わらって いいました。
なっちゃんは ママのにおいを いっぱい かぎながら、いっぱい だっこしてもらいました。
そのあいだ あかちゃんに“ちょっとだけ”がまんしてもらいました。