大きなカブ
名作の秘密
「また、おおきなかぶやろうョ。」
「私、犬がいい」
「ぼく、ネコ」
と支援に行っている保育園の年長さんの言葉。
何度も何度もやっているのに一向にあきない。
繰り返しのフレーズ、みんなで引っ張る楽しさ、最後のネズミで一気に抜ける意外さ。
子どもたちは結末を知っていても、いや知っているからこそ何度も何度もやりたがる。
大人の水戸黄門と同じ感覚なのだろうか。
共通点は結末が納得でき、爽快感が残ることだろうか。
子どもが何度も同じ本を読み聞かせしてほしいと持ってくる時、「これ、昨日も読んだじゃない。」なんて言わず、読んであげでくださいね。
結末を知っているからこそ楽しめるし、内容や絵にその子が必要としている栄養分が含まれているのでしょう。
ちっちゃなちっちゃなかぶのタネから大きなかぶになる役を選ぶKくん、みんなに引っ張られても必死に踏みとどまり、そしてネズミが加わると気持ちよく抜ける、彼のかぶは優しく逞しい。