竹取物語

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竹取物語

かぐや姫はなぜ地上に降りてきたのか?
今は昔、竹取の翁といふ者有りけり。
野山にまじりて、竹を取りつつ、よろづのことに使いけり。
名をば讃岐造(さぬきのみやっこ)となむ言いける。
その竹の中に、もと光る竹なむ一筋ありける。
と 続く日本最古の物語。「竹取物語」

誰もが知っているお話だが、なぜ地上に降りてきたのか、どうして月に帰るのか疑問は残る。
小さい時はかぐや姫が5人の男に難題を出す場面ばかりが印象に残っていたが、最近の丸く美しい月を見ていると別の感情が湧いてくる。

実は娘が生まれ育てていくうちにこの竹取物語がずっと頭の片隅にあった。
特に十五夜の満月には翁やうばの気持ちが手に取るように分かり、また夜の月より朝方の薄くなっていく月が切なかった。
いつかは月に帰さなくてはいけない、そう、私にしてみれば娘が家を出、苗字が変わる時を覚悟していたのかもしれない。
なぜ、私たちのところに彼女がきたのか、なぜかぐや姫が地上に降りてきたのか、折しも「かぐや姫」の映画公開日が娘の結婚式。
映画の内容は知らないが、私は娘を月に帰す心の準備をしている。