夜更かしのススメ
「寝る前に絵本を1冊」のUluru代表 中村 文江です。
夏休みに入り、子どもは喜び親は多忙な日々を送っているのでしょうか。
夏休みにこそできることに取り組んでほしいですね。例えば、夜更かしとか、、
こういうと「睡眠」の大切さを説く方には叱られるかもしれません。私も「睡眠」の重要性は「育ち」に最も必要な要素だと分かっています。だから、「寝る前に絵本を1冊」にしているのです。
でも、長期の休みには「夜更かし読書」や「夜更かし語らい」を推奨します。なぜって?
「物語」は夜の闇から生まれるからです。「闇」というと人間の見せたくないものや見たくないものに分類されがちですが、そうではありません。「闇」は人間の「グレー」の部分で誰もが持っているものなのです。だから、「物語」が永遠と生れ、受け継がれているのです。「闇」を理解できると多少の困難や生きづらさを表層に浮かび上がらせて客観視できるのです。
「生きづらさ」はどの人にも感じる自然な感情です。「私だけが、、」と自分で自分を追い込むことを避けられるようになります。
文学や物語、絵本には誰もが持っている「闇」や「グレー」「生きづらさ」を言葉や絵で表現することで苦しさを抱えている自分に共感し、応援歌になっているのです。
人間は真っ白ではありません。むしろ、誰もが「闇」を抱えながら歩んでいるのです。それが、「人間」なのではないでしょうか。「包括する心」さえあれば、正解は一つではないと思えます。
責めたり、ひがんだり、自分の境遇を恨んだり、そんな感情を文学や絵本は代弁し且つエネルギーに変えてくれます。
「物語」は夜生れます。
いつもより多く「絵本」を子どもと読んでみませんか。
「寝る前に絵本を1冊」の中村 文江